カラダの本音<カラダからの伝言>を伝える、せき双葉です。
気温だけを見れば、まだまだ暑い日もありますが、ふとした瞬間に涼しさを感じたり、吹く風の中に「秋」の気配を感じたりするようになってきました。
そして何と言っても、蝉の鳴き声。
ツクツクボウシの声がよく聞こえるようになると、
「ああ、秋に入ったなぁ〜」
と私は感じます。
季節が変わると、自然の景色だけでなく、私たちの心やカラダにも少しずつ変化が訪れます。
東洋医学では、自然と人間は切り離されたものではなく、季節の変化とともに私たちの心やカラダも変化していくと考えます。
だからこそ、その季節が持つ「質」に合わせて暮らすことも、大切な養生のひとつ。
今回は、秋という季節が持つ独特の質感と、東洋医学から見た秋の養生、そして秋にカラダが伝えてくれるサインについてお話ししたいと思います。
秋になると物悲しくなる?秋が持つ「質感」
春には春の、夏には夏の、秋には秋の。
それぞれの季節には、その季節ならではのエネルギーがあります。
季節ごとに性質や役目のようなものがあるからなのだと思います。
その中でも私は、秋には特に「質感」という言葉がぴったりだと感じています。
秋の質感といえば、
「哀愁」
「センチメンタル」
そんな言葉が浮かびます。
夏の弾けるような明るさや若々しさから、少しずつ静けさへ。
緑の葉もやがて色を変え、枯れていく。
なんとなく物悲しくなったり、昔のことを思い出したり、ひとりで静かに過ごしたくなったり。
秋になると、そんな心の変化を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
でも、それも秋という季節が持っている「質感」のひとつなのだと思います。
お洋服でも、夏の明るい色から、少し深みのある色やシックな装いを選びたくなりますよね。
自然も、私たちの気持ちも、少しずつ次の季節へと向かっているのです。
東洋医学では秋は「陽」から「陰」へ移る季節
東洋医学の根底にある陰陽の考え方で見ると、秋は一年の中でも大きな変化の時期です。
夏まで広がっていた「陽」のエネルギーから、冬へ向かって「陰」のエネルギーが少しずつ深まっていきます。
外へ、外へと向かっていたものが、
今度は内へ、内へ。
活動的だった季節から、少しずつ静かに落ち着いていく季節です。
反対の質へと移行していく時期だからこそ、私たちにも思考や気持ちの切り替えが必要になってくるのだと思います。
夏と同じペースで動き続けるのではなく、
少し静かな時間をつくってみる。
自分の内側を見てみる。
そんな過ごし方も、秋の養生なのではないでしょうか。
枯れていくからこそ、大切なものが見えてくる
「枯れていく」
という言葉には、少し寂しい印象があります。
「大人になる」
ということも、若さを失っていくように感じる方がいるかもしれません。
でも私は、
枯れていくことも、大人になることも、嫌なことでも、つまらないことでもない
と思っています。
むしろ秋は、
大切なもの、重要なものを見極めて、
核心にふれ、
本物にしていく季節。
緑だった葉も、虫に食われたり、色を変えたり、やがて枯れてカサカサになっていきます。
でも、そんな葉をよく見てみると、
葉脈は、むしろハッキリと見えてきますよね。
余分なものがなくなっていくことで、
大切なものや、
そのものを支えている「軸」が、
くっきりと浮かび上がってくる。
人も同じなのかもしれません。
何かを増やすことだけではなく、
「私にとって、本当に大切なものは何だろう?」
「これからも残していきたいものは何だろう?」
そんなふうに、自分自身にとっての本筋を見極めていく。
秋のエネルギーを受けながら、
秋の【質感】の中で。
そんな時間を過ごしてみるのも良いのではないでしょうか。
秋は乾燥の季節|喉や肌に現れるカラダからのサイン
自然界の葉が乾いていくように、私たちのカラダにも変化が訪れます。
秋になって、
「最近、肌が乾燥するなぁ」
「なんだか喉が乾く」
「喉がイガイガする」
そんな変化を感じていませんか?
秋は乾燥の季節です。
東洋医学では、秋は「肺」と関係の深い季節と考えられています。
ここでいう「肺」は、西洋医学でいう臓器としての肺だけを指すものではありません。
東洋医学独自の考え方として、呼吸や喉、鼻、皮膚などとも関係すると捉えます。
だから、喉や肌の乾燥など、いつもとは違う変化を感じたとき、
「嫌だな」「困ったな」で終わらせるのではなく、
今、カラダは何を伝えているのだろう?
と、少し耳を傾けてみてください。
季節が変われば、カラダも変わります。
その小さな変化もまた、<カラダからの伝言>なのかもしれません。
秋の養生に取り入れたい「白い食べ物」
東洋医学では、秋の養生として「白い食べ物」を取り入れる考え方があります。
日常で取り入れやすいものなら、
- 大根
- れんこん
- 白ごま
- 豆腐
- 白きくらげ
- はちみつ
などがあります。
もちろん、
「白いものを食べれば大丈夫!」
という単純な話ではありません。
大切なのは、自分のカラダの状態を感じながら、旬のものや身近な食材を無理なく取り入れること。
私は、ネットや専門店でなければ手に入らないような特別なものよりも、いつものスーパーで買えて、日々の暮らしに取り入れやすいものをおすすめしたいと思っています。
養生は、一日だけ頑張るものではありませんから。
毎日の暮らしの中で、
ほんの少し。
それくらいがちょうど良いのです。
喉の乾燥が気になるときに|昔ながらの「大根あめ」
秋になると、特に喉の乾燥が気になる方もいらっしゃるでしょう。
そんな時に、昔から親しまれてきたもののひとつが「大根あめ」です。
大根とはちみつを使って、家庭でも簡単につくることができます。
また、喉が気になる方は、
- 首元を冷やさない
- こまめに水分をとる
- 部屋の乾燥にも気をつける
- 飲み物や飴などで喉をいたわる
そんな小さなことも意識してみてください。
特別なことをたくさんするより、
カラダが「ちょっと乾いているよ」と教えてくれたときに、それに気づいてあげる。
私は、そんなことの方が大切なのではないかと思っています。
まとめ|秋の養生は、自分の「本筋」を見つめる時間
秋は、ただ涼しくなるだけの季節ではありません。
夏の「陽」から冬の「陰」へと移り変わり、自然界が少しずつ静けさを増していく季節です。
そして私たちの心やカラダも、その変化と無関係ではありません。
なんとなく物悲しい。
少しひとりになりたい。
肌や喉が乾燥してきた。
そんな変化も、
「どうしてこんなふうになるの?」
と否定するのではなく、
秋を感じ取っているカラダからのサインなのかもしれない。
そんなふうに捉えてみると、少し見え方が変わるかもしれません。
葉が枯れていくと、
葉脈がハッキリと見えてくるように。
私たちも、余分なものを少しずつ手放すことで、
本当に大切なもの、
自分自身の軸、
そして「本筋」が見えてくることがあります。
秋の【質感】を感じながら、
心にも、カラダにも、
少し耳を傾けてみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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